水なし印刷

水なし印刷とは About Waterless Printing

水なし印刷とは、湿し水を使わない印刷技術のこと。
水を使わないから、通常のオフセット印刷(水あり印刷)のような有害な廃液を出しません。
環境との調和を目指す時代にふさわしい印刷方式として、すすんで採用する企業が増えています。

環境にやさしい技術 About Waterless Printing

印刷でも、刷版でも廃液は出しません

通常のオフセット印刷(水あり印刷)

水と油(インキ)が反発し合う性質を利用しています。そのため「湿し水」と呼ばれる水が大量に使われますが、これにはIPA(イソプロピルアルコール)やH液などの有害物質が含まれています。使用された湿し水は定期的に交換されるため、これが有害な廃液となります。刷版工程でも、PH12以上の強アルカリ現像液が廃液となります。
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水なし印刷

湿し水は使わず、代わりに版面のシリコン層がインキを弾きます。洗浄時にわずかな量を排出するほか、廃液は一切ありません。刷版工程においても水なし印刷では有害な廃液が一切出ない水現像方式なので、下水に流すことができます。
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汚染度の低さが、データで実証されています

PH

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水なし印刷の刷版工程は、有害な廃液が一切出ない水現像方式です。したがって、現像処理後の排水は下水に流すことができます。

一方、水あり印刷では、刷版工程でPH12以上の強アルカリ現像廃液が発生するため、「特別管理産業廃棄物」として回収が義務付けられています。

BOD

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下水に流すことができる基準値は600㎎/lですが、水あり印刷ではその34倍もの数値が表れています。

[BDDとは]有機物による水の汚染度を表す目安の一つ。水中の有機物が微生物によって一定時間内に酸化分解される際に必要な酸素量(生物化学的酸素要求量)。

COD

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CODとはBODと同様、有機物による水の汚染度を表す目安の一つ。水中の有機物が酸化剤によって化学的に酸化分解される際に必要な酸素量(化学的酸素要求量)。

各種環境基準には抵触しません

「水なし印刷」は、水質汚濁防止法や新廃掃法などの環境規制を遵守しており、PRTR法(化学物質管理促進法)やグリーン購入法、ISO14000シリーズの対策として、数多くの企業が採用を始めています。
新廃掃法 下水道法
現像廃液 湿し水廃液 現像廃液 湿し水廃液
水あり印刷 × ○※ × ×
水なし印刷

○…非抵触  ×…抵触  ※他項目にて抵触する場合があります。

IPA(イソプロピルアルコール)とは?

IPA(イソプロピルアルコール)は有機溶剤の一種で、有害なVOC〔揮発性有機化合物〕※1を大気中に排出することから、多方面で使用規制が進んでいます。
2001年8月
日本印刷産業連合会は、印刷産業向けの「オフセット印刷サービス」グリーン基準において、『湿し水のIPA濃度を5%以下』とする自主規制を策定
2001年10月
東京都の環境確保条例が、IPAを「適正管理化学物質」に指定し、排出量の報告を義務付け
2001年12月
グリーン購入ネットワーク(GPN)が、印刷発注者向けの.「オフセット印刷サービス」発注ガイドラインにおいて、『印刷時の湿し水にイソプロピルアルコール(IPA)を使用しない』あるいは『溶液濃度を5%以下に管理している』ことを、チェック項目に規定

※1:VOC(揮発性有機化合物)とは?
※外部サイトへ移動します

水なし印刷で品質アップ About Waterless Printing

アミ点比較

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水あり印刷

本来は円形に再現されるべきアミ点が、インキのにじみと紙の凹凸によって変形しています。

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水なし印刷

円形のアミ点が、用紙上に正確に再現されています。紙の凹凸も仕上がりに影響を及ぼしません。

印字比較

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水あり印刷

小さな文字を拡大してみると、カスレやツブレが目立ちます。

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水なし印刷

小さな文字のディティールまで見事に再現されています。

水を使わないから、にじまない

水なし印刷はインキが水でにじまないため、アミ点の一つ一つがクリアに表現され、高精細な美しい仕上がりが得られます。また水なし印刷なら、非塗工紙(上質紙、ファンシーペーパー、ファインペーパーなど)のように平滑性があまり高くない用紙の場合でも、データ通りの美しい印刷を再現することができます。

水なし印刷マーク About Waterless Printing

日本で、世界で認められる水なし印刷

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1993年、アメリカで非営利団体のWPA(Waterless Printing Association=水なし印刷協会)が結成されました。同協会によって、「水なし印刷認証マーク(バタフライマーク)」が開発され、環境問題に熱心に取り組みつつクオリティの高い印刷物を製造している「水なし印刷実施会社」と、その印刷物に対して支給されています。文星閣では、2001年6月に加盟し、以来このバタフライマークを自社印刷物に表示しています。

日本WPA

2002年5月、水なし印刷に取り組む我が国の印刷会社と機材メーカー30社が集まって発足。環境関連法令や水なし印刷に関するセミナーの開催、PR活動などを通じて、日本における水なし印刷のさらなる普及を目指しています。私たち文星閣は日本WPAの立ち上げに積極的に参画。第1回会合では、会員各社に向けて、弊社工場で最新鋭の菊全判両面8色機をはじめとする水なし印刷機による見学会を実施しました。

日本WPA WEBサイトへ

EWPA

1997年、印刷技術の先進国にして環境保全大国でもあるドイツの印刷会社が中心となって、EWPA(ヨーロッパ水なし印刷協会)を結成。ヨーロッパ各国の数多くの印刷会社が会員となっています。

文星閣と水なし印刷 About Waterless Printing

水なし印刷をリードして30年

1985年、環境面で優れた特性を持つ「水なし印刷」に、私たち文星閣は業界に先駆けて取り組みました。以来約30年、日本における水なし印刷方式をリードする企業の一つとして、先陣に立って技術を切り拓いてきました。2001年6月には、アメリカに本部を置く水なし印刷協会「WPA(Waterless Printing Association)」に、国内印刷企業としていち早く加盟。水なし印刷の一層の普及に向けて、さらなる進化を続けています。

水なし印刷、ご採用企業(当社実績)

環境報告書 一般印刷物
味の素株式会社
株式会社エーエム・ピーエム・ジャパン
株式会社熊谷組
株式会社シチズン電子
株式会社ニチレイ
株式会社ファミリーマート
株式会社フジクラ
株式会社フジタ
財団法人ハイウェイ交流センター
住友スリーエム株式会社
生活協同組合コープかながわ
セイコーエプソン株式会社
ソニー株式会社
第一製薬株式会社
東亜合成株式会社
東京コカ・コーラボトリング株式会社
日本アイ・ビー・エム株式会社
日本ガイシ株式会社
日本酸素株式会社
日立電線株式会社
富士ゼロックス株式会社
本田技研工業株式会社
明治乳業株式会社
アサヒビール株式会社
株式会社アプリコット
株式会社イオンファンタジー
株式会社INAX
株式会社サンセン
株式会社シチズン電子
株式会社住化分析センター
株式会社バンダイ
株式会社ミツトヨ
株式会社レザルク
キャノン電子株式会社
京葉興業株式会社
コールマンライフスタイル株式会社
財団法人人権教育啓発推進センター
財団法人ハイウェイ交流センター
三建設備株式会社
三洋コマーシャル販売株式会社
社会保険診療報酬支払基金
生活協同組合東京マイコープ
ソニー株式会社
ソネットエンタテインメント株式会社
デロンギ・ジャパン株式会社
東京コカ・コーラボトリング株式会社
東北電力株式会社
東レ株式会社
戸田建設株式会社
日本技術開発株式会社
日本工学院専門学校
日本電気株式会社
日本品質保障機構
フィンランド政府観光局
富士電機リテイルシステムズ株式会社
富士電機冷機株式会社
ボッシュ株式会社
ミーレ・ジャパン株式会社
目黒美術館
ヤマギワ株式会社
ユニダックス株式会社

(50音順、敬称略 平成16年12月1日現在)