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プリプレスのプロセスとそのコスト【サマーフォーラム参考記事】

第1回WEBセミナーの資料記事・第一弾!

 

9月14日に開催された「BUNSEIKAKU サマーフォーラム」!
オンライン配信を行ったセミナーの参考資料記事を順次公開します。
動画の振り返りに、是非ご活用ください!

▼アーカイブ動画の視聴はこちらから▼
【BUNSEIKAKU サマーフォーラム】アーカイブ動画配信ページ

製版・校正を深堀りすることで対応の幅を広げる

印刷における製版という工程は非常に重要な役割を担っています。
今回はその重要性に迫るとともに、校正を用いて対応の幅を広げることにフォーカスしていきます。

印刷品質は製版がすべて!

製版工程が上手く進行すれば印刷品質の8割以上が確約されたと言っても過言ではありません。
なぜそこまで重要なのか、その理由を見ていきましょう。

製版とはなにをしているのか?

製版工程では印刷する原稿を制作しています。 一般的に言う「デザイン」と混同されがちですが、製版工程では装飾的なデザインだけでなく、機能的なデザインを重視して制作されています。 後工程である刷版工程や印刷工程での出来栄えを決定づけるのは、製版工程で作られる機能的なデザインによるものが大きなウェイトを占めています。

具体的に機能的なデザインとは何を指すのかを見ていきましょう。

データチェック

  • 画像等の不足データがないか
  • 文字がアウトライン化されているか
  • トンボ・ヌリタシが正しくついているか
  • 指定サイズで出来ているか
  • 間違った色指定はないか
    etc…
     

適切なデータ処理

  • 抜き・乗せ・トラップ処理
  • 総インキ量調整(300~350%以内 )
  • 面付作業

  etc…

画像・色修正

  • 色調の修正
  • 画像の合成・レタッチ

これらは印刷品質を決定づける重要な要素ですが、製版工程より後工程では修正が出来ません。
製版工程が印刷において重要な役割を持っていることがわかりますね。

コミュニケーションが重要!

営業担当者が製版知識を持つ一番のメリットはコミュニケーションが円滑になることです。

営業はコミュニケーションが重要といいますが、効果的なコミュニケーションを行う為にはクライアントと制作側との懸け橋になれるようなコミュニケーションが必要不可欠です。

その為には共通言語として製版知識を持ってのコミュニケーションが行えることでクライアントの要求事項と制作側の意見どちらも適切に理解し、お互いの主張を尊重しつつ課題解決へ導くようなコミュニケーションを行うことにより、営業としてのバリューが発揮されます。

色校正の使い分けも重要!

色校正と一口に言っても実は様々な種類があります。 それらを必要な用途によって上手に使い分けることによりコスト低減を実現できます。

1. 本機校正

実際に使用する印刷機で校正を行います。 本番時と全く同じ条件下で色校正が行えることによりデータ修正が的確に行えるため、最も色調再現がしやすい校正方法であると言えます。 一方、本番と同じように機械を占有することから校正費用は最も高くなります。 色調に対して特にこだわりたい、タレント起用広告やアパレル、化粧品の広告などに向いていると言えます。

2. 平台校正

印刷機は本機ではないものの、オフセット機で本番と同じ用紙を使用して行うのが平台校正です。本紙校正とも呼ばれます。 価格と得られる効果のバランスが良く、品質にはこだわりたいがコストがかけられない場合の落としどころとして効果的に使用できます。

3. 簡易校正

オフセット機は使わずに出力する方法です。 インクジェット機を使用することが多く、インクジェット校正のことを指すことが多いです。 特色が使用できない、用紙が本紙ではない等、本番条件と違う部分が多いですが、冊子などで見開きページ間の色調バランスを取りたいなどの相対的な色調確認であれば十分に役立ちます。

どの程度の色調誤差を許容できるのか? 色校正を行う目的は何なのか?

これらが明確であれば最低限のコストで求める結果が得られます。

クライアントと同じ絵を頭に描けるか

クライアントにとっての印刷とは、『自分の中にあるアイデアを他人を通して実現する』ことです。

デザイナーにはデザイナーの言葉があり、印刷屋には印刷屋の言葉があります。 それぞれの言葉だけでは同じ認識は持てず、製品実現はできません。 だからこそ、『製版』という工程を通じて皆が同じ言葉を用いてコミュニケーションをとることにより、初めて共通の認識を持つことが出来ます。 それを繋ぐことが出来るのは製版知識を持った印刷営業だけでしょう。

どのような印刷物であれ、クライアントの頭の中には理想の製品像があります。 クライアントと同じ目線で考え、同じものを思い浮かべることにより、同じ絵を描き、共に創ることができます。

印刷物がメディアではなく製品としての存在価値が高まっている今だからこそ、その製造に関わる全ての人達が円滑なコミュニケーションを行い、 一つ一つの印刷物の品質と価値を高めることが重要だと、私たちは考えています。


(営業部:橋本)

https://www.youtube.com/watch?v=j5KlFG17q4Y

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