徹底した濃度管理:印刷機全台に自走式分光濃度計を設置
―「職人の勘」を、再現可能な品質へ ―
2025年 08月 20日
印刷機全台に自走式分光濃度計を設置
―「職人の勘」を、再現可能な品質へ ―
文星閣では、稼働する全8台の印刷機すべてに自走式分光濃度計を標準装備し、
印刷品質の根幹である色管理の精度と再現性を徹底しています。
これは単なる検査機器の導入ではありません。
「誰が刷っても、何度刷っても、同じ色に到達できる」
そのための生産インフラです。
自走式分光濃度計とは何か
自走式分光濃度計は、
モータユニットを搭載した測定ヘッドが、印刷機上のガイドトラックを自走しながら、カラーバーを高速・高精度で測定する装置です。
- 人が持って測るハンディ測色とは異なり
- 機械が、一定速度・一定条件で
- 全色・全幅を安定して測定
これにより、測定者によるバラつきを完全に排除します。
濃度と色彩値を「一度で」測る意味
文星閣の自走式分光濃度計には、
偏光フィルタの自動切り替え機構が搭載されています。
これにより、
- 濃度値(D値)
- 色彩値(L*a*b*)
を、一度の走査で同時に取得することが可能です。
何が変わるのか
- 濃度だけ合わせて「色味が違う」という事故を防止
- 特色・高濃度UV・ベタ面でも安定した測定
- 写真・グラデーションの再現性が数値で担保される
つまり、
「見た目が合っている」ではなく、「数値として合っている」状態を作れる
ということです。
印刷中のリアルタイム品質管理
自走式分光濃度計は、
印刷開始後も継続的にカラーバーを測定します。
- 印刷立ち上がり時の色ブレ
- ロット中盤での微妙な変動
- 長時間運転による濃度ドリフト
これらを即座に検知し、
最小限の調整で安定領域に戻すことが可能です。
結果として、
- ヤレ紙の削減
- 再刷・刷り直しの防止
- 品質クレームの未然防止
につながります。
リピート増刷に強い理由
文星閣では、
すべての測定データをジョブごとに蓄積しています。
そのため、リピート増刷時には、
- 前回の濃度データ
- 色彩値
- 印刷条件
を基準に、最短ルートで色を再現できます。
これは特に、
- CDジャケット
- 写真集
- ブランドツール
- 定期刊行物
のように、
「前回と同じ色であること」が価値になる印刷物で、大きな強みになります。
全8台に設置している理由
一部の基幹機だけに高精度測色を入れる印刷会社は少なくありません。
しかし文星閣では、あえて全台に導入しています。
理由は明確です。
- 機械ごとに品質思想を分けない
- 案件規模・難易度で品質を変えない
- どのラインでも同じ判断基準を持つ
設備ごとの差ではなく、組織としての品質を揃える。
それが、文星閣の考える色管理です。
「高品質」は、仕組みでつくるもの
色管理を人に依存すると、
- 担当者が変わる
- 経験値に差が出る
- 忙しさで判断が甘くなる
といったリスクが必ず生まれます。
自走式分光濃度計は、
それらを仕組みで吸収するための装置です。
印刷品質は、偶然では生まれません。
測り、記録し、再現する。
文星閣は、
その当たり前を、全台・全案件で実行しています。

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